月下の棋士(17)とは?

B級2組で順位戦に臨んだ虎丸は初戦で勝利を挙げ、順調なスタ−トをきる。
一方、かつて思いを寄せた女性との約束をまもるべく、古葉健は名人位をかけて滝川に挑んでいた。
滝川と古葉健の名人戦・第7局は三度に渡って千日手となり、勝負が決まらずに終わる。
だが、時間のない古葉健は、すぐに次の対局を始めたいと申し出る。
B級1組への昇格をかけて、将介は師匠の虎丸と対局を続けていた。
虎丸は対局中にかつての名人・大原を破った時の話を将介に聞かせ、その時に用いた中飛車という戦法を再び見せる。
虎丸の対局中、虎丸の前妻である竹千代の入院先を訪れた竹子は、母あてにしたためられた一通の手紙を手にする。
そこには、虎丸から竹千代へのメッセージが込められていた。
A級昇格を決めた将介が故郷に帰っている間に、東京では滝川が刈田をくだし、名人位を防衛する。
やがて、帰京の途についた将介は、車中で土居学という男に出会う。
A級昇格後、はじめての対局を迎えた将介の対戦相手は三国イワンという名で、かつてはチェスの世界チャンピオンの座を5年間守り続けた男だった。
だが、彼には祖国を捨て、金のために日本と将棋を選んだという噂があった…。
A級順位戦の第二回戦、将介は首藤崇九段とあいまみえる。
首藤を一目見た将介は「弱そうだ」と言い放つ。
先手を取った首藤は、何と将介の得意手である9六歩を指す。
将介の目には、首藤の駒が光を放つかに見えるのだった。
対局序盤から将介に語りかけ、主導権を握る首藤。
将介は隣に座る刈田から、奨励会時代の首藤は無敵で、滝川さえもかなわなかった事を聞く。
ヘリコプターで野球場に降り立った光本は、ポルシェに乗り換えて将介の待つ将棋会館へと向かう。
対局の間では将介が将棋盤の前にあぐらをかいたまま居眠りをしていた。
光本は彼に、「おまえにあってオレにはないもの…オレにあってお前にはないもの…なんだ!?」と問い掛ける。
将介は自分にあるものは“勝ち”、光本にあるものは“負け”だ、と言い切った!!続きはこちらから⇒ttp://www.ebookjapan.jp/shop/book.asp?sku=60013073